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庭園管理責任者・川上裕氏によるコラム (北川村「モネの庭」マルモッタン)

モネの見ていた風景が日本にもあることをご存知ですか?

高知県にある、北川村「モネの庭」マルモッタンには、モネが43歳から生涯の半分を過ごしたフランス・ジヴェルニーで、丹誠込めて作り上げた〈モネの庭〉が再現されています。

北川村「モネの庭」マルモッタンは、世界で唯一<モネの庭>の称号を与えられた庭として2000年にオープンいたしました。その偉大な名前に恥じないよう、いつもモネの想いを想像し庭作りに励んでいる庭園管理の川上裕氏に、本展に出品されているモネの作品について、コメントをいただきました。

私はクロード・モネに雇われた庭師という想いで仕事をしています。彼は水の庭で絵筆を取る前に、庭師を池にいれて円や楕円の形にスイレンを整えさせ、水の鏡を完璧にしてからでないと絵を描かなかったと言われます。この一枚の絵は彼のデザインであり、光の入り方をよく考えて植栽樹木を配置し、水の庭すべてが彼の考えの元にレイアウトされています。我々日本人の持つ美意識、感性を取り入れた彼は空間の中の「間」を最大限に生かして、そして光をとらえた水鏡、影によって存在が、トリミングされたスイレンによって全体の広がりをみせています。刻々と変化する水の庭で一瞬の雰囲気を描きとめることをやめなかった事に心から尊敬いたします。

川上 裕 Yutaka Kawakami (北川村「モネの庭」マルモッタン 庭園管理責任者)

クロード・モネ《睡蓮》 1906年 吉野石膏株式会社(山形美術館に寄託)と北川村「モネの庭」


【プロフィール】

30 歳で造園の世界に入り、日本庭園の師匠の下で 12 年修行。2003 年より北川村「モネの庭」マ ルモッタンの庭園責任者。2008 年「光の庭」をジルベールヴァエ氏の助言、協力のもと作庭。モ ネの庭の維持管理を、仏ジヴェルニーにあるモネの庭と交流を深めながら、常にモネの精神を受け 継いだ庭造りを行っています。2015 年フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。

 

→北川村「モネの庭」マルモッタンの詳細はコチラのページからご覧ください。

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